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ペン&インク
ペン、インク、紙。モノクロの絵(ペン画)を描画する際に使用するのは基本的にシンプルなこの3点セット。ペン先は市販の丸ペンのみを使用。ペン軸は丸ペン専用のもの、インクも市販の黒インク。クロスハッチングと呼ばれる線の組み合わせ等によって色(階調)、質感、立体感等が表現されるペン画ですが、技法が単純なだけに描くたびにその奥深さを教えられています。




アクリル絵具
市販のアクリル絵具とメディウム類を使用。使い始めて20年ほどになりますが、ようやくこの画材の特性(描き方)を理解してきた感じです。透明画法(水彩画的表現)と不透明画法(油彩画的表現)を、表現したい内容によって使い分ける感じで使用しています。


   



マッチカラー
最近その存在を知り、特性を理解したいと使い始めた絵具。長野県の企業組合まっち絵具製造で作られているマッチカラーシリーズ。“環境を守り、人体を薬害から守る”というコンセプトのもと製造されている絵具は、毒性のない顔料を使い、有害な防腐剤フェノールを添加していない。安全性が高く、誤って体内に入っても問題を起こさないレベルといい、化学物質過敏症の方でも使うことが出来るのだそうです。安全性を確保しながら絵具として高品質で、堅牢な耐久性を併せ持つマッチカラー。日本にこの様な絵具があったことに驚き、そして嬉しくなりました。写真右奥のアクリル樹脂コート剤を使うとマッチカラーをアクリル絵具的に使えます


筆は水彩用、油彩用、アクリル用と様々なタイプのものを使用しています。中でも仕上げ段階近くで活躍してくれるフランス・ラファエル社製の水彩筆の使いやすさは、まるで魔法を手に入れたかのようです。筆は今までにいろいろと試してきましたが、特にコリンスキー毛の面相筆のコシと含みの良さは、自分の描画スタイルにピタッとフィットしてくれます。置きたいところに狂いなく絵具を置ける気持ちの良さは本当に心地良いものです。この筆はテンやリスといった動物たちの原毛と職人の技から生まれたもの。大切に扱わなければと思います。


キャンバス
現在は福島県のキャンバスメーカー、フナオカキャンバス製の中で最も目の細かいものを使用。
キャンバスに向かうと不思議と気合が入ります。キャンバス地は麻、木枠は杉材と、ともに天然の素材。いのちを頂いたのだと感じながら使うようにしています。






紙・イラストレーションボード
紙は絵の大きさ、その技法等に応じて数種類を使用。ペン画の際にはアイボリーケント系の紙、イラストボードはホットプレスと呼ばれるきめの細かい表面紙を選びます。アクリル画の際にはコールドプレスと呼ばれる、テクスチャーのある表面紙を選んでいます。いずれのイラストボードも酸性劣化の可能性の少ない、長期保存に適したタイプを使っています。





筆洗
写真手前は小学5年生から使っている愛着のある筆洗。初めて買ってもらった筆洗で、それまでは缶ジュースの空き缶3つを針金で固定した父親手製のもの(僕の世代は皆同じでしたので、思い出す方もいらっしゃるかも知れません)でした。ただのプラスチック製品なのですが、愛着とは不思議なものです。そして30年近くも使えるものなのですね。絵を描ける時も、描けない時期も、いつも傍らにいた相棒です。




密閉容器
混色した絵具の保存(乾燥防止)のために使っている容器。上蓋の内側にシリコンゴムパッキンが付いている、食品等の保存用としてホームセンター等で普通に手に入るものです。僕の場合、アクリル画を1点仕上げるのに数ヶ月から1年ほどの期間がかかるため、この様な方法で保存しています。他の方法もあると思いますが、水を含ませた台所用スポンジを一緒に入れておくだけで、かなり長持ちして、手軽です。当初は大きな刷毛で下地剤を重ね塗りする際、その都度、用具を洗った汚水を排水として流すことにためらいがあった為思い付いたことなのですが、溶き皿と刷毛ごと保存できて便利です。絵具、下地剤の保存に活躍してくれています。



汚水処理
最後に僕なりの汚水処理を少し。水彩、アクリル絵具を使用していてどうしても出てしまうのが、筆やその他の用具を洗った際に出る汚水。市販絵具の成分やその毒性について、また現代の下水処理能力に決して詳しくはありませんが、やはり絵具で濁った水をそのまま捨てることに抵抗があります。そこで今は、出来るだけ汚水を出さない描き方に変え、汚水は広めのバットで天日干し?で水分を蒸発させています(写真)。虫等が入らぬよう網戸張替え時に余ったネットで覆い、天気の良い日に戸外に置くと筆洗一杯分の汚水は2〜3日で蒸発します。バットの底に溜まった絵具成分はアクリル絵具の場合、後でフィルム状に剥れる為、それを不燃ごみとして捨てています。この方法が正解、というのはなかなか難しいものですが、今は考えた末にこの方法で処理しています。海獣類(海生哺乳類)等の汚染物質の蓄積の報告を聞くたびに考えてしまう僕です。

 
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